おばあちゃんの知恵袋がほしいね

おばあちゃんは、とうの昔に他界してしまっているので、おばあちゃんが、世に言う「おばあちゃんの知恵袋」を持っていたかどうかは、定かではありません。
しかし、世の中のおばあちゃんの知恵袋は確かに存在するのです。

ほんのちょっとしたことが、おばあちゃんの知恵袋にはいっぱい詰まっています。
それをうまく活用するとあっという間にできてしまったり、とっても簡単だったりするのです。
おばあちゃんはそれをいつ覚えたんでしょうね。
そういえば、おじいちゃんの知恵袋も絶対あると思うのですが、なかなか表舞台には立ちません。
なんといってもおばあちゃんの知恵袋のほうが、生活に密着してくるからでしょう。
ほんとうにちょっとしたことが、この知恵袋にはいっぱい詰まっているのです。
先日、おばあちゃんの知恵袋について、子供たちに話したところ、お母さんはなぜ持っていないのかと聞かれました。
子どもからすれば、母親が知らないことがあるという事実が不思議なことだったんです。
おばあちゃんに聞いたことを、袋に入れていると伝えておきました。
子供たちは、それをとってもほしがり、私は、出し渋りをしたのです。
子供たちにとっては、おばあちゃんの知恵袋は便利なものというよりも、昔を教えてくれる不思議なもののようですね。
今は亡きものだったりするので、それを便利に使うこと自体が不要なことだったりするのです。
それって、ちょっぴりさびしいなって思いませんか。

私の座右の銘

私の座右の銘は「泣いて過ごすも一日、笑って過ごすも一日」という言葉です。
この言葉は、おばあちゃんがいつも言っていたのですが、すごく心に残っていて大事にしたいと思った言葉です。

おばあちゃんは、今までの人生で沢山苦労をしてきました。
時々昔の話を聞かせてくれるのですが、そんなことが起こりうるのかとビックリしたり、酷いなと腹が立ったりする話も幾つもあります。
でも、おばあちゃんはそんな話をするときでも、いつも楽しそうに笑っています。
私がまだ小さかった頃、おばあちゃんに尋ねたことがありました。
「どうして辛かった時の話をしているのに笑っているの?」と。
するとおばあちゃんがこう言ったのです。
「泣いて過ごすも一日、笑って過ごすも一日。同じ一日なら笑っていたほうが楽しいでしょ」
私はこの言葉を聞いて、なんて前向きで明るい考え方だろうと感銘を受けました。
起こったことをいつまでもグチグチ悩んでいても、人生の無駄遣いですよね。
やっぱり、使える時間って有限だから、毎日を楽しく笑って過ごしたいです。
時にはガックリ落ち込んだり辛くて悲しかったりする日もあるけど、「止まない雨はない」なんて誰かが言ってたみたいに、嫌なことだってずっと続くわけじゃないです。
気持ちを切り替えて、嫌な気分でいる時間を自分の努力で少しでも減らせたら、あとから思い返した時に良い人生だったなと思えるんじゃないかな。
私もおばあちゃんみたいに、いつも穏やかに笑っている人になりたいです。

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